家事がラクになる注文住宅とは?家事動線に優れた間取り作りのポイントを紹介
家族が暮らすうえで家事は欠かせないものですが、家事はなるべく効率よく、ラクに済ませたいものです。注文住宅の間取りにおいても、家事動線に優れた家づくりが大事になるでしょう。本記事では、家事がラクになる動線について紹介をしていきます。生活がラクになるような家づくりをしたいと考えている人の参考になれば幸いです。
家事がラクになる動線の間取り
家事がラクになる家事動線のよい間取りとは、家事をする際に無駄な動きがなく、ストレスフリーに家事を遂行できる動線を指します。また、それに加え、“誰でも”家事を行いやすいということも、これからの時代の「家事をラクにする」という視点では重要なポイントになります。
つまり、最短距離でスムーズに家事を行うことができる動線で、その動線上の適材適所にちょうどいい収納が設けられているという間取りが、家事をラクにする間取りと言えるのかもしれません。
家事を効率的に行うための間取りとしては、キッチン、洗濯機、洗面所、バスルーム、そして物干しスペースが一直線に並ぶようなレイアウトが理想的です。これにより、調理、洗濯、掃除といった家事をスムーズに行うことができます。
例えば、洗濯物を洗濯機から取り出してすぐに物干しスペースに持っていける動線は、非常に効率的です。さらに、キッチンとダイニングが近い位置にあることで、食事の準備や片付けもスムーズに行うことができます。
キッチンから見た動線のポイント
家事がラクになる家事動線の良い間取りは、暮らす人の家族構成や生活スタイル、家事で重視するポイントによって異なります。家事を効率よく進めるための工夫は多岐にわたりますが、特にキッチンにおける家事をラクにする間取りのポイントについて見てみましょう。
回遊性と収納
まず、キッチンの回遊性と収納が重要なポイントです。アイランドキッチンは、その回遊性の高さから作業がしやすく、調理、配膳、片付けの流れをスムーズに行えます。アイランドキッチンは、壁に設置する部分がないため、キッチン内を自由に移動でき、複数人での作業にも適しています。
夫婦で調理をしたり、子供に手伝ってもらったり、友人たちとホームパーティーをする際にも、アイランドキッチンは非常に便利です。しかし、その開放的なデザインゆえに、十分な収納スペースが必要となります。見た目が整った状態を保つために、2~3畳の大型パントリーを設置するのが理想です。
このように、アイランドキッチンは広いスペースが必要ですが、収納と合わせて設計することで、効率的かつストレスフリーなキッチンが実現します。
キッチンから洗面・浴室への動線の工夫
次に、キッチンから洗面・浴室への動線の工夫も家事をラクにするために重要な要素です。キッチンから洗面室や廊下への動線が確保されていると、料理をしながら他の家事も同時進行で行うことが容易になります。
例えば、洗面室からキッチンと廊下へそれぞれ出られる扉を設けることで、二つの動線が確保されます。
これにより、食事を作りながら洗濯機を回したり、お風呂掃除をしたりすることが可能になります。また、廊下側から洗濯物を干しに行ったり、キッチンと洗面が近接していることで、家事の効率が大幅に向上します。
コンセントの数と配置
さらに、キッチンにおけるコンセントの数と配置も重要です。最近では便利なキッチン家電が増えているため、どの家電をどこで使うかを考慮した配線計画が家事をラクにすることにつながります。具体的には、4口のコンセントをカウンターの左右に各1カ所ずつ設置すると便利です。
物を置いた際にコンセントが見えなくならないようにするために、例えば吊り戸棚の下など、見える高い位置にコンセントを配置することが推奨されます。これにより、必要なときにすぐに家電を使えるため、ストレスが軽減されます。
洗濯・掃除する際の動線のポイント
洗濯、掃除、片付けをする際の家事動線が良い間取りのポイントについて考えてみましょう。
洗濯の動線
洗濯の動線については、洗濯場所から干す場所への動線がスムーズであることが重要です。洗濯物を洗った後、すぐに干せる場所が近くにあることで、効率的に作業を進めることができます。例えば、洗面室からバルコニーやサンルームへの動線が短いと、作業が流れ作業のようにスムーズになります。
サンルームを設ける場合、天窓をつけて風通しや日当たりを良くする工夫も有効です。また、キッチンが1階にあっても、洗面室や浴室を2階に配置し、2階のバルコニーに干すという間取りも洗濯動線を短くする一つの方法です。
使う場所で収納することを意識する
次に、洗濯物を洗って干すだけでなく、たたんでしまうという作業も効率化するためには、使う場所で収納することがポイントです。例えば、洗面室に家族の下着やタオルを収納できる壁面収納を設けると、洗濯乾燥機で乾かした後、そのままたたんで収納することができ、作業の流れが途切れずに進みます。
湿気が気になる場合は、洗面室にすべての衣類を収納するのは避けるべきですが、下着やタオルなど、すぐに使うものは洗面室に収納すると便利です。また、洗面室やサンルームにアイロン掛けのスペースを設けておくと、アイロンがけもスムーズに行えます。
適材適所の収納
適材適所の収納も家事をラクにするための重要なポイントです。使いたい場所の近くに適量の収納を設けることで、必要なものがすぐに取り出せて片付けも簡単になります。
例えば、廊下に90cm程度の幅で床から天井までの高さの収納庫を設けると、保管庫として十分機能し、必要なものをすぐに取り出すことができます。
また、大きな納戸に何でも収納する方法は、管理が難しく、必要なものがすぐに見つからないことが多いため、避けた方が良いです。収納は使いやすい場所に分散して設けることが、家事をラクにするための秘訣です。
まとめ
今回は、家事をラクにするための家事動線に優れた注文住宅のポイントを紹介しました。効率的な家事動線を持つ間取りでは、無駄な動きを省き、スムーズに家事を行うことができます。キッチンから洗面所、バスルーム、物干しスペースが一直線に並ぶレイアウトや、回遊性の高いアイランドキッチンが有効です。
さらに、洗濯物をすぐに干せるようにサンルームを設けたり、適材適所に収納スペースを配置することが重要です。これにより、家事の負担が軽減され、ストレスフリーな生活が実現します。