低コストで建てられる?注文住宅を工務店で建てるメリット・デメリット
注文住宅の購入を検討する際、「工務店とハウスメーカーどちらで建てた方がいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?工務店とハウスメーカーには、それぞれ特徴があり、一概にどちらがよいとはいえません。そこで今回は、工務店で家を建てた場合の”メリット”と”デメリット”に焦点を当てて、解説していきたいと思います。
注文住宅の建設を工務店に依頼するメリット
ハウスメーカーが全国展開する企業なのに対し、工務店は規模が小さく、地域密着型という特徴があります。工務店は、経営規模でハウスメーカーに太刀打ちできないため、ハウスメーカーにはない強みを武器に、特定の顧客に受け入れられるような特色ある家づくりをしています。そのメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
設計の自由度
工務店はハウスメーカーに比べ、間取りや構造、外観などを自由に決めることができるといえます。ハウスメーカーでは、建材や工法などが規格化されており、仕様のレベルで設計の制約を受けますが、工務店は、顧客ごとに設計することがほとんどです。そのため、こだわりの家にしたいなどの要望を聞きながら設計できます。また、設計の自由度が高いため、変形地などにも対応しやすいです。
高いコストパフォーマンス
工務店は大々的な宣伝をしていないことが多いため、広告費や諸経費があまりかかりません。そのため、ハウスメーカーと比較すると、住宅価格も安く提供できる場合がほとんどで、1~2割程度安いといえます。ただし、ハウスメーカーの規格と同じような設計や構造であれば、大量生産できるハウスメーカーの方が安い場合もあります。すべてにおいて低コストというわけではないので、注意が必要です。
より深く家づくりにかかわることができる
工務店では、顧客ごとに仕様決めするので、家づくりにかかわる、ほとんどのことを施主と相談しながら決めていきます。ハウスメーカーでは、プランの中で決められた建材や住宅設備を選んでいくことが多いのに対し、工務店では、広い選択肢の中から自由に選ぶことが可能です。工務店と一緒に、自分も家づくりをしているという感覚を味わうことができるでしょう。
注文住宅の建設を工務店に依頼するデメリット
工務店に建設を依頼するメリットをお伝えしてきましたが、もちろんデメリットもあります。では、注文住宅の建設を工務店に依頼するデメリットとは、どのようなものがあるのでしょうか?一つずつみていきましょう。
品質が一定ではない
工務店の住宅建設は、システム化されていないため、品質が一定ではありません。工務店ごとの品質に、ばらつきがあるのはわかりますが、同じ工務店が建てた住宅でも、施工を担当する職人の腕によって、品質に差がある場合もあります。工務店選びはもちろんのこと、施工を担当する職人が、どのような仕事をするのかも確認する必要がありそうです。しかしながら、素人が職人の腕を見極めるのは難しいため、不安な場合は担当者に相談することをおすすめします。
メンテナンス費用がかかる
すべてにおいて規格化されているハウスメーカーの注文住宅に比べ、工務店の注文住宅はメンテナンス費用が高くなることがあります。とくに、特注品や汎用性のない設備などを取り入れる場合は、メンテナンス費用について、工務店に事前確認しておいた方がよいでしょう。
倒産のリスク
工務店は、経営規模が小さいため、ハウスメーカーに比べると倒産してしまうリスクが高くなります。まずは、工務店の経営状態をしっかり確認することが大切です。また、工務店の倒産リスクを避けるための住宅完成保証制度というものがあります。住宅完成保証制度とは、住宅保証機構が増嵩工事費用や前払い金の損失の一定割合を保証する制度です。工務店が、この保証制度に入っているかもあわせて確認しておいた方がよいでしょう。
工務店に依頼するのがおすすめなのはどんな人?
ここまで、注文住宅の建設を工務店に依頼する“メリット”と“デメリット”を確認してきましたが、実際にどのような人が工務店に依頼するとよいのでしょうか?
低コストでこだわりの家づくりをしたい人
工務店で注文住宅を建てるのがおすすめなのは、「コストを抑えて、こだわりの家づくりをしたい」という人です。工務店では、最初のプラン作りから詳細に至るまで、顧客の要望に柔軟に応じてくれます。そのため、店舗付き住宅や変形地住宅など、一般的な住宅以外の依頼を考えている方にもおすすめといえます。こだわりの住宅や特殊住宅は、ハウスメーカーに依頼するとかなり高額になってしまいるため、工務店に依頼することをおすすめします。
じっくりと家づくりに時間を掛けられる人
工務店で注文住宅を建てる場合、プラン作りや仕様決めなど、たくさんの打ち合わせをしながら進めていきます。そのため、じっくりと家づくりに時間を掛けられる人におすすめといえます。また、工務店では、施工方法がシステム化されていないことが多く、ハウスメーカーに比べて工期が長くなることがほとんどです。工務店は、ゆとりを持って家づくりを計画できる人に向いているといえるでしょう。
今回は、注文住宅の建設を工務店に依頼する“メリット”と“デメリット”をご紹介しました。工務店は、「低コストで、こだわりの家を建てたい」という人におすすめということがおわかり頂けたかと思います。依頼する工務店の見極めが難しいというデメリットもありますが、自分に合ったところが見つけられれば、満足のいく家づくりができるはずです。工務店での家づくりに興味のある方は、ぜひ、情報収集してみてください。