注文住宅を建てるなら地盤調査は絶対必要?調査方法や費用は?
注文住宅を建てる前には地盤調査の実施をおすすめします。地盤調査とは、地盤の強さを確認するためのものです。この確認を怠ると、土地が沈むなどの損害が出る可能性もあります。この記事では、地盤調査に必要な費用や時間、調査を行うメリットを紹介するため、注文住宅の建設を検討している人はぜひ参考にしてください。
地盤調査に必要な費用と時間は?
まずは、地番調査に必要な費用と時間を解説します。確認方法は主に2種類にわかれるため、それぞれ見ていきましょう。
■地盤調査で発生する費用
地盤調査で発生する費用は、実施する確認方法によって異なります。一般的に用いられる可能性が高いスウェーデン式サウンディング試験の費用はおよそ5万円です。また、ボーリング調査での確認をともなう土地では、およそ25〜30万円の費用が発生します。
どちらの調査方法を実施した場合でも、地盤に人工的な改善が必要と断定された場合は別途料金が発生する点に注意しましょう。別途料金は建築面積20坪前後でおよそ50~100万円です。地盤改良が発生するか否かは調査結果が出なければ分かりません。実際にどの程度の改良料金が発生するかも不明であるため、予算は余裕をもって組んでおく必要があります。加えて、土地を購入する場合の地盤調査は、土地の引き渡し後でなければ着手できないケースが多い点にも注意が必要です。
■地盤調査で発生する時間
地盤調査で発生する時間についても、実施する調査方法によって差があります。スウェーデン式サウンディング試験であれば、半日から1日ほどで速報が出るケースが多いようです。一方、ボーリング調査の場合は1日から数日ほどかかる可能性がある点を理解しておきましょう。
地盤調査には2つの方法がある
主な地盤調査の方法は「スウェーデン式サウンディング試験」と「ボーリング調査」の2つがあります。一般的には前者を実施しますが、例外となるケースも。ここからは、2つの調査方法について解説します。
スウェーデン式サウンディング試験
一戸建ての住まいを建築する際の地盤調査方法として用いられる頻度が高い手段です。建築業界では、「SWS試験」や「SS試験」と呼ばれます。スクリュー状になったロッドに重りをつけて回転させる調査方法で、回転数や重りの重量を参考に地盤の強度の確認が可能です。一般の戸建ての住まいの場合、建設予定地の四隅+中央部の、合計5点を調査します。
メリットは、ボーリング調査に比べ料金が安く済む点でしょう。一方で、調査規模によっては正確性が確保できないといったデメリットも存在します。
ボーリング調査
規模が大きくスウェーデン式サウンディング試験では正確性に欠けるケースや、間取りが一般的なものと異なるケースではボーリング調査を実施します。調査に使用するのはボーリングマシンです。ボーリングマシンとは、地中に細長い穴を掘る掘削機械のこと。ボーリング調査では、ボーリングマシンで掘った穴にハンマーを落下させ、強度を調査します。
メリットは、地質の状態までチェックできる点。しかし料金は25~30万円と高額です。そのため、一般の戸建ての住まいでボーリング調査が行われるケースは多くないといえるでしょう。
費用はかかるが地盤調査で安全な家ができる!
住宅を建設する際、できる限り出費を抑えたいと考える人もいらっしゃるでしょう。しかし地盤調査は、将来的に損害を受ける可能性のない家が建てられるかを判断するために必要な作業です。こちらでは、地盤調査により得られるメリットを紹介します。
地盤調査で安全に住宅を建設!
地盤調査を行う1番のメリットは、住宅建設予定地の地盤状況を確実に把握できる点です。安全に住宅が建設できるのかを判断することで、数十年にわたり家族が安心して生活できる家が建てられるでしょう。
また、地盤補強工事が必要かを断定する重要な要素でもあります。地盤補強工事が必要な土地にも関わらず対策を怠れば安全・安心な暮らしが見込めません。住まいの安全を確保できる点が、地盤調査の大きなメリットといえます。
地盤沈下のリスクに備える!
そもそも地盤調査は、その土地の地耐力を調査する目的で行われます。地耐力とは、「地盤がどの程度の重さの建物に耐えられるか」「地盤沈下に対する抵抗力はどれほどか」を示す指標です。地震大国日本において、地盤沈下への備えは重要になります。だからこそ、地耐力の調査により地盤沈下のリスクに備えられる点も、地盤調査のひとつといえるでしょう。
この記事では、地盤調査で発生する費用や期間、調査方法の種類について紹介しました。地盤調査は家族が安心して生活できる住まいを建設するために、必要不可欠な作業です。現在主流となっているスウェーデン式サウンディング試験であれば、費用はおよそ5万円。地盤沈下のリスクに備えるためにも、地盤調査のメリットを理解し土地の正しい状況を確認しましょう。