住宅のメンテナンスにかかるお金はどれくらい?年間コストを調べてみた!
家を建てたいけれど、維持費が気になるという人は多いのではないでしょうか。住宅の維持費にはいくつかの種類があり、内容によって費用も異なります。住宅を購入するときには、長期的な維持費を把握しておくことが重要です。この記事では、住宅に必要となる維持費、特に住宅のメンテナンスについて、相場や安く抑える方法を解説します。
注文住宅にはどんな維持費がかかる?
まず、住宅にかかる維持費には、どのようなものがあるのかを見ていきましょう。維持費の種類を把握しておくことで、将来的に必要となる費用の見当がつきやすくなります。
■メンテナンスとリフォームの費用
住宅のメンテナンスとリフォームが必要になるのは、給湯器やトイレなどの設備が故障したときだけではありません。外壁の汚れのような、住宅の見た目が劣化したときにも、メンテナンスやリフォームを行うことになります。メンテナンスとリフォームの費用を合わせて「修繕費」と呼びます。
修繕の目安としては、新築から10年目以降にメンテナンスが必要になることが多いです。
■固定資産税と都市計画税
持ち家に課せられる税金には、固定資産税と都市計画税の2つがあります。これらは、不動産を所有する人が、1年に1度支払う税金です。固定資産税はあらゆる土地と建物に課せられますが、都市計画税は自治体が定める市街化区域内の土地と建物にのみ課せられます。
■保険料
基本的に、不動産を所有する場合は保険に入ることになります。メインの保険は火災保険ですが、近年は自然災害の増加によって、地震保険などを合わせた保険に加入する場合が多いです。火災保険、地震保険ともに、住宅の状態や環境によって保険料は大きく変動します。
メンテナンスにかかる具体的な費用相場とは
住宅のメンテナンスには、具体的にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。どのようなメンテナンスが必要になるかは状況によって異なるので、ここでは、一般的なメンテナンス費の相場を紹介します。
■維持費の相場は、年間40万円程度
維持費は住宅の築年数や自治体の方針、契約内容によって変動するため、一概に決めることはできません。ですが一般的に、修繕費、税金、保険料を合わせた維持費の相場は、年間40万円程度とされています。その家に大体30年住んだ場合、約1200万円が維持費としてかかる計算になります。
■屋根のメンテナンス費の相場
屋根にかかる修繕費は、塗り替えに20~80万円、重ね葺きに90~250万円が相場となっています。屋根の仕様によってメンテナンスの内容が変わるため、このような費用の開きが出ます。2~6年ごとに点検を行い、15年程度でメンテナンスが必要になります。
■外壁のメンテナンス費の相場
外壁にかかる修繕費の相場は、外壁材の重ね塗りで50~150万円、サイディングの上貼りで80~200万円となっています。仕様によりますが、外壁は2~4年ごとに点検をして、15年程度でメンテナンスを行うことになります。
安く抑えることはできる?
戸建てには、10年単位で数百万円と高額な維持費が発生します。では、この維持費を安く抑えることはできるのでしょうか。状況によって異なりますが、維持コストを抑える方法はいくつかあります。
■税金の控除を受ける
年間で10万円程度かかる固定資産税ですが、住宅の築年数などによって控除を受けることができます。自治体によって控除の条件や控除内容が異なりますが、制度によっては固定資産税が一定期間半額になることもあります。戸建ての購入前に、自治体の制度を確認しておきましょう。
■点検や掃除をこまめに行う
屋根や外壁は数年おきに点検を行うことが重要です。点検にも費用が発生するため、定期点検を見送る人も多いのですが、いざメンテナンスが必要になったときに大規模な工事を行わなければならない場合があります。当然、その際のコストは通常よりも高額になってしまいます。大工事にならないためにも、定期的に点検を行いましょう。また、外壁などはときどき掃除をしてあげることで、劣化を遅らせることができます。
■保険の契約内容を見直す
多くの人は、不動産会社に紹介された保険に加入しています。しかし、その際に契約内容をしっかりと把握していないと、保険料を余分に払うことになってしまいます。いまいちど保険の内容を見直して、複数の保険会社のプランを比較することで、保険料を抑えることができるかもしれません。
長期サイクルのメンテナンスにも注意!
基本的にメンテナンスは10年程度で行うことになります。しかし、家の仕様によっては、15年から30年のサイクルでメンテナンスが発生することもあります。これだけの長期サイクルとなると、いきなりメンテナンスをしなくてはならなくなったと感じる人も多いでしょう。メンテナンス費用は高額なため、すぐに用意するのは難しいかもしれません。そうならないために、長期サイクルのメンテナンスが発生するということに注意して、前もって準備しておくことが重要です。
住宅には年間40万円、30年で1200万円程度の維持費がかかります。維持費の内容を知っておくことで、事前に費用を準備することだけでなく、維持費を安く抑えることができるようになります。住宅を購入する前に、維持費についてしっかりと把握しておきましょう。