注文住宅のメンテナンスはどうする?基本的な知識を学ぼう!
住宅購入時は、ハウスメーカーなどの特徴を調べ、購入金額や建築工法など、さまざまな視点で比較検討する方も多いと思います。しかし、入居してからの住宅メンテナンスについてまでは考えていなかったという場合もあるようです。そこで今回は意外と知られていない注文住宅のメンテナンスの基本と、気になる費用についてご紹介したいと思います。
注文住宅のメンテナンスの基本的な知識を学ぼう!
適正な検査を受け合格した新築住宅は、10年以内に修繕工事が必要になることは、ほとんどありません。万一、10年以内に修繕が必要な場合でも、新築住宅には引き渡しから10年間の保証義務があり、ハウスメーカーや工務店で無償対応してもらえることがほとんどです。では、自分たちでのメンテナンスが必要になるのは、どのようなものなのでしょうか?
注文住宅のメンテナンスとは何か?
住宅のメンテナンスとは何かというと、劣化しているすべての箇所を修繕することです。劣化している箇所ごとに適切なタイミングでメンテナンスを行うことが重要で、劣化が進めば進むほど、大規模な修繕が必要になり、コストがかさみます。早めの点検や修繕が住宅を長持ちさせるためのポイントとなるため、普段から下記のような点に注意しておくとよいでしょう。
・外壁…ひび割れや塗装剥げ
・屋根…瓦やスレートの割れやズレ
・ベランダ…ひび割れや手すりの痛み
・水回り…水漏れや設備の故障
・床…床板の傷みや凹み
費用相場はいくらくらい?
注文住宅のメンテナンス費用は、修繕内容により大幅に変わってきますが、1回のメンテナンスにつき、100万円以上になることも少なくありません。築30年の住宅にかかったメンテナンス費用は総額500~800万円というデータもあるようなので、同じくらいの出費になる可能性を認識しておいた方がよいでしょう。
誰に依頼すればよいか?
注文住宅のメンテナンス業者は、自由に選ぶことができます。メンテナンスの箇所ごとに見積もりを取って業者を選定することが面倒でなければ、自分の目で業者の良し悪しを見極めることができ、費用も抑えられるでしょう。しかし、手っ取り早いのは、家を購入した工務店やハウスメーカーにまとめて依頼することです。見積もりや補修の段取り、各工事の日程調整など、一手に引き受けてくれるため、手間を省くことができます。
メンテナンスしないとどうなる?
ひび割れなどを放置すると、そこから雨水などが入り込み、住宅の土台や骨組みまで傷んでしまいます。木材が腐り、骨組みなどの修繕が必要になると費用が膨大になってしまうため、ひび割れ補修で済むうちに業者に依頼しましょう。また、土台や骨組みの痛みは耐震性にも影響するため、注意が必要です。
注文住宅のメンテナンス費用を抑えるためには?
快適に住み続けるためには、住宅メンテナンスが必須ですが、高額の費用が発生することがわかりました。注文住宅のメンテナンス費用を抑え、負担を減らすためにできることはあるのでしょうか?
保証が充実しているメーカーを選ぶ
通常、新築住宅には10年間の保証義務がありますが、条件によって保証期間を延長してくれる工務店やハウスメーカーもあります。住宅購入を検討する時点で、保証を考慮して業者を選定するのも、メンテナンス費用を抑える1つの方法です。ただし、保証延長の条件も、ハウスメーカーによっていろいろなものがあるので、トータルでみて本当にお得なのかをしっかりと考える必要があります。
住宅購入時から積み立てをはじめておく
大規模なメンテナンスの場合、一度にまとまった額が必要になり、家計への負担も大きくなります。一度の負担を減らすため、住宅購入時からメンテナンスに充てる費用をコツコツと積み立てておくとよいかもしれません。住宅メンテナンスが必要になるのは、築10年以降がほとんどです。10年かけてまとまったお金を準備し、負担を分散させましょう。
住宅ローン減税を利用する
大規模修繕の場合は、住宅ローン減税が利用できる可能性があります。住宅ローン減税の正式名称は、住宅借入等特別控除といい、メンテナンス工事費用も対象になります。控除を受けるには条件を満たす必要がありますが、比較的使いやすい制度であるため、覚えておくとよいでしょう。
注文住宅の寿命を伸ばすコツ
住宅を長持ちさせるには、メンテナスをするに限りますが、メンテナンスをする以前に気を付けられることはあるのでしょうか?注文住宅の寿命を延ばすためのポイントをみていきましょう。
土地の地盤を調べる
地盤が緩い土地の建物は、長い時間を掛け、傾きや歪みが生じることがあります。地盤改良工事により、耐久性に問題がないとされていても、地盤が固い土地の方が、耐久性に優れているといえます。土地を購入する前に、購入予定地周辺の地盤強度を調べておくとよいでしょう。
強くてメンテナンスしやすい住宅を建てる
家を長持ちさせるには、建物の断熱性・耐震性・耐久性が重要となってきます。住宅の構造は、工務店やハウスメーカーによって異なりますので、こういった視点で業者を選定するのもよいかもしれません。また、メンテナンスのしやすさを意識した設計を採用することで、不具合箇所を早く発見できます。
こまめな点検とメンテナンス
定期的に点検を行い、必要なメンテナンスをすることにより、住宅を長持ちさせることが可能です。少しのひび割れだからとそのままにしておくと、そこからどんどん広がってしまいます。業者に依頼するほどでなければ、自身で簡単な補修をするなど工夫して、放置しないようにしましょう。
丁寧に暮らす
当たり前ですが、丁寧に暮らすことによって、住宅は長持ちします。床を引きずらないようにイスを出し入れする、こまめに風通しをして湿気をため込まないなど、少しの工夫の積み重ねが大切です。住宅をきれいに保つという意識を持って丁寧に暮らすことで、住宅の寿命を延ばしましょう。
今回は、意外と知られていない注文住宅メンテナンスの重要性とともに、メンテナンスに掛かる費用や、住宅を長持ちさせるポイントもご紹介しました。注文住宅を購入すれば、必ず必要となってくる住宅メンテナンス。土地や住宅の購入を検討されているかたは、本記事を参考に、将来のメンテナンスまでを考慮しておくとよいかもしれません。