同じ面積なのになぜ広く感じるの?「家を広く見せるコツ」とは
実は、部屋の面積は同じであっても、広さの感じ方は変わります。部屋を掃除したらいつもより広く感じたという経験を持つ人は多いでしょう。部屋の解放感には、さまざまな要因があるのです。では、どうすれば広く感じる家を作ることができるのでしょうか。この記事では、面積はそのままに、家を広く見せるコツを解説します。
同じ面積なのになぜ部屋が狭く見えるのか
同じ部屋でも、広く見える部屋と狭く感じる部屋があります。この感じ方の違いには、どのような要因があるのでしょうか。まずは、部屋が狭く見えてしまう理由を解説します。
家具や窓の高さが不揃い
あまり意識したことのない人が多いでしょうが、家具や窓の高さが揃っていないと、部屋が狭く見えるのです。たとえば、窓の横に高い棚があったり、ドアのすぐ近くに背の低いテレビが置いていたりと、まとまりのない部屋は狭く見えてしまいます。家具の配置だけでなく、その部屋の窓とドアの高さがあっているかは、部屋の広さの感じ方に大きな違いをもたらします。
室内で視線がさえぎられる
長方形の部屋とL字型の部屋では、後者の方が狭く感じます。これは、その部屋の端から端まで視線が通らないことが理由です。特に、部屋の対角線上に壁や棚があると、狭く感じやすくなってしまいます。部屋の四隅には、収納ではなく観葉植物などを配置することで、対角線上の視線がさえぎられず、広い部屋に見えるようになります。
床が家具で隠れている
ソファーや椅子、テーブルなどで床が隠れていると、その分、部屋が狭く見えます。これも、部屋の視線がさえぎられることに由来します。部屋に解放感を求めるのであれば、椅子やテーブルは、なるべく脚が細い家具を選ぶと良いでしょう。
限られたスペースを上手に活かすには
面積が同じならば、より広く見えるほうが良いですね。しかし面積を変えずに、限られたスペースをどうやって活かせば良いのでしょうか。ここでは、部屋を広く見せる設計と内装を紹介します。
シンプルな間取りにする
L字型やコの字型などの複雑な形状の部屋は、視線がさえぎられてしまい狭く感じます。同じ面積であっても、長方形や正方形の部屋の方が広く見えるのです。また同様の理由で、壁や仕切りが多いと、閉塞感が出てしまいます。解放感のある部屋を望むのであれば、部屋の形状と間取りは、シンプルにすると良いです。
天井を高くする
部屋の広さは床面積だけではありません。高い天井や吹き抜けがあると、その部屋は広く感じます。天井の高さは解放感に強く関係していて、たった20cmの違いで広さの感じ方が大きく異なります。天井全体を高くするだけでなく、勾配天井でも解放感が増します。
内装は明るい色で統一する
天井から床まで、常に視界に入る部分にどのような色が使われているかは、部屋の広さの感じ方に大きく影響します。建築分野の用語に「膨張色」という言葉があります。この色には、実際の大きさよりもさらに大きく見せるという効果があります。インテリアに使われる膨張色には白色や淡褐色などがあり、これらを使うことで、部屋が広く見えるようになるのです。
家具や鏡でより広く見せる工夫をしてみよう!
ここまでは、間取りや内装について、部屋を広く見せるポイントを解説してきました。ですが、部屋に解放感をもたらす方法はそれだけではありません。家具の選び方を工夫するだけでも、同じような効果を得られるのです。
家具は必要以上に置かず、収納を活用する
まず、家具が多いと、それだけ部屋の圧迫感が増してしまいます。収納を活用することで、家具だらけの部屋にならないようにしましょう。収納は、作り付け収納を導入すると部屋がよりすっきりとします。
家具の色を内装に合わせる
内装の色選びだけでなく、そこに置く家具の色もとても重要です。天井や壁、フローリングなどの色と家具の色を合わせることで、空間に統一感が生まれます。特に壁の明度が高いのであれば、家具の色を壁に寄せると、部屋の解放感が増します。また、床に合わせると、落ち着いた印象の部屋にすることができます。
背の低い家具を選ぶ
背の高い家具を増やすと、それだけ圧迫感が増して、部屋が狭く見えてしまいます。部屋を広く見せるには、特に棚の高さに気をつけましょう。基準としては、ソファーや椅子に座った時の目線よりも低いものを選ぶと、解放感のある部屋を作ることができます。たくさんの物を収納したいのであれば、背の低い、横長の棚を設置することが望ましいです。
室内に大きな鏡を設置する
商業施設などでよく見られる工夫ですが、室内に鏡を設置することで、奥行きを演出することができます。鏡を置く場所はリビングだけでなく、玄関や廊下に設置するのも効果的です。玄関に全身鏡を置けば、広く感じるだけでなく、身だしなみのチェックができるなどの実用的なメリットもあります。
まとめ
たとえ同じ面積であっても、内装や家具の選び方などで、より広く感じる部屋を作ることができます。思い切ってリフォームをするのも良いのですが、家具の高さや色を変えるだけで、解放感を得ることができます。理想的な部屋にするために、ポイントを押さえて工夫してみてください。